大学改革実行プラン(概要)
前もちょっとだけ触れたけど,文科省から発表された大学改革実行プランについて,自分の整理のために,改めて取り上げようと思う。
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平成24年6月5日 文部科学省発表
大学改革実行プラン
実行期間は?
■平成24年度 改革始動期
・・・国民的議論・先行的着手、必要な制度・仕組みの検討
1.平成24年度中に大学ビジョンの策定
2.大学改革フォーラムの全国展開
3.国立大学改革基本方針の提示 等
■平成25年度~平成26年度 改革集中実行期
・・・改革実行のための制度・仕組みの整備、支援措置の実施
1.大学情報の公表の徹底(大学ポートレート)
2.質保障支援のための行政法人の創設
3.国立大学改革プランの策定 等
■平成27年度~平成29年度 改革検証・深化発展期
・・・取組の評価・検証、改革の深化発展
プランは,「2つの大きな柱」と「8つの方向性」で構成されているよ。
○「激しく変化する社会における大学の機能の再構築」
1. 大学教育の質的転換、大学入試改革
2. グローバル化に対応した人材育成
3. 地域再生の核となる大学づくり(COC (Center of Community)構想の推進)
4. 研究力強化(世界的な研究成果とイノベーションの創出)
○「大学のガバナンスの充実・強化」
5. 国立大学改革
6. 大学改革を促すシステム・基盤整備
7. 財政基盤の確立とメリハリある資金配分の実施
8. 大学の質保証の徹底推進【私立大学の質保証の徹底推進と確立
そもそもなぜ大学改革実行プランを作成するに至ったのか?
・日本は少子高齢化,地域コミュニティの衰退,新興国の台頭による競争の激化,東日本大震災等の多くの困難に直面している。
↓ そこで,
・大学は,社会の変革を担う若者の育成,「知の拠点」としての研究成果やイノベーションの創出をなさなければならない。
↓ そのために・・・
・2つの大きな柱を実現する必要がある。
↓ その結果として
・社会を変革するエンジンとしての大学の役割が国民に実感してもらう!!
大学改革プランの具体的な目標は?
○生涯学び続け,主体的に考える力を育成
・主体的な学修ができる環境を整備し,学生の学修時間を欧米並みの水準に
○グローバル社会で活躍する人材の育成
・20代前半までに同世代の10%が海外留学等を経験
○我が国や地球規模の課題を解決する大学・研究拠点の形成
・世界で戦える「リサーチ・ユニバーシティ」を10年度に倍増
○地域の課題解決の中核となる大学の形成
・全国の地域圏で,大学が地域再生の主要な役割を果たすセンターに
以下,感想。
平成24年度からいきなり改革始動期に入って,かなり急いでる感のある本改革。これが文科省の言うスピード感ってやつか。
大学改革っていう言葉も聞き飽きた感はあるけど,多方面に影響を与えてるみたい。
具体的な成果が数字として出てるのが,グローバル社会で活躍する人材の育成だけっていう言うのが気になるよね。5年後にうやむやな感じで成功したって終わったりしないのかな。